NEXT抹茶、日本でよもぎが大ブーム——実は「新顔」じゃなかった意外な事実

NEXT抹茶、日本でよもぎが大ブーム——実は「新顔」じゃなかった意外な事実

よもぎラテとよもぎ団子が並ぶカフェのテーブル

抹茶の代替品として急浮上する野草・よもぎ。でも名古屋を歩けば、実はずっと前からそこにあった

抹茶が世界的に人気を集めるあまり、日本国内で品薄・価格高騰が起きている——このニュースを目にしたロシア語圏の旅行者も多いのではないでしょうか。そんな中、2026年に入って日本のメディアが一斉に取り上げ始めたのが「ネクスト抹茶」と呼ばれる存在、よもぎです。

抹茶より少ない量で濃い緑色が出せる、退色しにくい、ノンカフェイン——そんな実用的なメリットに加え、健康志向の高まりも追い風となり、よもぎを使ったカフェメニューが全国で次々と登場しています。

ただし、ここで一つ知っておいてほしいことがあります。よもぎは日本にとって「新しい食材」では全くありません。むしろ、名古屋を含む日本各地では、何百年も前から和菓子や民間療法として日常に溶け込んでいた存在です。今回のブームは、その古い顔に「新しい顔」が加わった、という方が正確でしょう。

この記事では、よもぎの3つの顔——伝統和菓子・よもぎ蒸しサロン・ネクスト抹茶としての新業態——を、名古屋エリアの具体的な店舗名とともに紹介します。

よもぎの顔①:実は名古屋の和菓子文化そのもの

名古屋・愛知エリアで「ヨモギ」をキーワードに和菓子店を検索すると、驚くほど多くの老舗がヒットします。草餅・ういろうという形で、よもぎは何十年、何百年も前から地元の和菓子屋に息づいてきました。

訪れる価値のある老舗(一部抜粋)

  • 餅文總本店(道徳)——創業1659年、名古屋ういろうの元祖とされる老舗。よもぎ小豆のういろうが名物

  • 一朶 本店(道徳)——弾力のある餅皮とよもぎの香りが評判の草餅で知られる

  • きよめ餅総本家(熱田神宮前)——熱田神宮参拝後に立ち寄れる、ふわふわの草餅が人気

  • 川口屋(栄・1688年創業)——引千切(道明寺芯)や三段の色紙など、よもぎを使った上品な生菓子が豊富

  • 梅花堂(覚王山)——鬼まんじゅうで有名だが、よもぎ饅頭・草餅のラインナップも充実

  • 青柳総本家 KITTE名古屋店(名古屋駅)——期間限定の「よもぎ」ういろうが登場することもある名店

  • 菓匠 花桔梗 本店(瑞穂区)——尾張徳川家ゆかりの老舗で、よもぎ風味の柏餅などを提供

  • 小ざくらや一清 本店(中村公園)——見た目も濃い緑色の草餅が「健康的な味」と評判

  • 山田餅(新瑞店・田代本通店ほか)——名古屋に複数店舗を展開する和菓子チェーンで、草餅・よもぎ大福が定番

これらの店は「よもぎブーム」とは無関係に、何十年も同じ味を守り続けてきました。旅行者にとっては、流行を追うだけでなく「本物の和菓子文化」に触れる入口としてもおすすめです。

名古屋の老舗和菓子店に並ぶ草餅とういろう

よもぎの顔②:韓国発の温活文化「よもぎ蒸し」

もう一つ、よもぎには馴染み深い顔があります。韓国発祥の民間療法「よもぎ蒸し」です。穴の開いた椅子に座り、よもぎを含む薬草を煮出した蒸気を下半身に浴びるという温活・デトックス目的のケアで、全国のサロン数はこの3年で約1.8倍に増加したと報じられています。

名古屋エリアにも専門サロンが複数存在します。

  • +1℃(丸の内)——助産師・妊活マイスター監修の本格よもぎ蒸し専門サロン。国産無農薬よもぎと厳選ハーブを使用

  • FOOGEE SALON(一宮・名古屋・山王温泉「喜多の湯」内)——創業15年、国産よもぎにこだわる老舗専門店

  • nof(ノフ)(本山)——無人・有人併用型のセルフよもぎ蒸しサロン。24時間営業で気軽に通える

  • victoire(伏見)——名古屋初をうたう無農薬ハーブのオーダーメイドブレンドが特徴

※よもぎ蒸しは医療行為ではなく、あくまで民間療法・リラクゼーションです。体調に不安がある場合は事前にサロンへ相談することをおすすめします。

よもぎの顔③:ネクスト抹茶としての新しいよもぎ

そして今、最も話題になっているのがこの第3の顔です。抹茶の品薄・高騰をきっかけに、よもぎを使った新しいカフェメニューが全国で急増しています。

象徴的な例が、滋賀県長浜市に2026年4月グランドオープンした**「Yomogi Herbs Cafe」**(近江の館プロデュース)です。伊吹山麓の契約農家から収穫したよもぎを使い、よもぎラテ・よもぎキャロットケーキ・よもぎ草餅・よもぎ茶などを提供。運営会社の社長は「抹茶ラテが人気を集める中、よもぎラテも広めたい」と語っています。

東京でも新しい動きがあります。東麻布のよもぎ蒸しサロン発の飲料**「YOMOON(よもーん)」**は、よもぎ蒸し体験を再現した「飲むよもぎ蒸し」というユニークなコンセプトの商品。また麻布十番には2026年6月開業予定で、"薬草と生きる"をコンセプトにした温活施設「越後薬草 溶岩よもぎ蒸し」と、併設カフェ「ON CAFE」がオープンしています。

原料メーカー側の動きも活発です。大阪の「上野忠」は2025年のよもぎ出荷量が過去5年で最大の約780トンに達し、2026年はさらに増加見込み。同社は4月の食品業者向け展示会で17年ぶりによもぎを主力食材として打ち出しました。商社勤めから転身し、よもぎ農家として「青空よもぎのしみず」ブランドを立ち上げた清水雅文さんのように、よもぎの価値をブランド化で引き上げようとする生産者も登場しています。

韓国の「ハルメニアル」トレンドとの共通点

このよもぎブームは日本だけの現象ではありません。韓国ではZ世代を中心に「ハルメニアル(ハルモニ=おばあちゃん+ミレニアル)」という言葉とともに、よもぎ・小豆・きなこといった伝統素材のスイーツが再評価されています。祖母世代の懐かしい味を、若い世代が新しい形で楽しむ——この流れは日本とも共通しており、アジア全体での「伝統素材リバイバル」の一部と捉えることができそうです。

抹茶好きなら、本場の体験もセットで

よもぎブームのきっかけとなった抹茶——ロシア語圏の旅行者の中にも、抹茶ラテは飲んだことがあっても、本格的な茶道や抹茶点て体験をしたことがない方は多いのではないでしょうか。

東京・浅草では、本格的な宇治抹茶と京菓子を使った茶道&抹茶作り体験が30分程度から体験できます。雷門・浅草寺から徒歩4分というアクセスの良さも魅力です。

また、伝統和菓子そのものを作ってみたい方には、大阪での和菓子作り体験もおすすめです。京都の老舗が作る白あん・小豆あんを使い、季節の練り切りを2個手作りできます。

抹茶の背景にある文化を知ってから、次はよもぎカフェで「ネクスト抹茶」を味わう——そんな2段階の楽しみ方も、日本旅行の新しい切り口になりそうです。

まとめ:よもぎは「サウナで整え、和菓子で味わい、カフェで新しさを楽しむ」もの

よもぎの顔

内容

名古屋の例

伝統和菓子

何百年も続く草餅・ういろう文化

餅文總本店、川口屋、梅花堂など

よもぎ蒸し

韓国発の温活・デトックス文化

+1℃、FOOGEE SALON、nofなど

ネクスト抹茶

抹茶の代替としての新しいカフェメニュー

滋賀・Yomogi Herbs Cafeなど全国で拡大中

よもぎは決して「一時的な流行」ではなく、日本人の生活に長く根付いてきた植物が、時代に合わせて新しい形で再発見されている——そう捉えると、この記事で紹介した店舗を巡る旅は、単なるトレンド消費以上の意味を持つはずです。

本記事は各種メディア取材記事・企業プレスリリース・店舗公式情報をもとに作成しました。店舗情報・営業時間・価格は変更される場合があるため、訪問前に最新情報をご確認ください。

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